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1987年、南青山にてオートバイウェアメーカーは誕生しました。
当時のオートバイ業界は、レーサーレプリカ全盛の頃で、そのウェアも革ツナギに代表されるようなレーシーなものがほとんどで、業界の販売対象もほとんどがティーンエイジャーに向いていました。
その名前の由来は年齢です。
当時少数派の大人のためのバイクウェアを創る、
29歳以上の大人のためのバイクウェア、
それがです。
これがオープン時より変わらないコンセプトです。
バイクのためのウェアではなく、バイクのある生活のための大人のウェア。
当初はレザーが中心でした。それも普通のレザーブルゾンとレザーコート。
もちろん、機能はライディングを意識したデザインでした。 |
1983年4月、オンワード樫山商事部の数人で会社を設立。何となく本田技研工業、ブリジストン等モータースポーツの仕事が増えていき、○○レーシングだのチーム○○だとかのウエア、雑貨を手掛けるようになっていきました。それでもそれほど、モータースポーツに興味がある訳でもなく、どちらかと言えば好きでなかったという方が正しかったかもしれません。バイク業界の大物、ポップ吉村氏の写真を見て「誰?このおじさん」なんてひんしゅくかったりしていたぐらいですから。
しかし、転機は思いがけずやってくるものです。モータースポーツのレース等見た事もなく、むしろ逃げてきた私です。鈴鹿も菅生も筑波も交通の便、悪かったし。1985年の夏、注文をいただいていた本田技研工業の担当者からキツイ一言。「レースも見た事無い人に注文出せませんよ。今年の8耐には行きましょうね。」「ええええええ、8時間もやってるんですか?もっと短いのないんですか?」「ダメです。」そんなやり取りの末、重い気持ちで鈴鹿に連れられて行く哀れな子羊、じゃなく私。初めての鈴鹿は暑いのなんのって、もう後悔、そして後悔。
しかし、初めて見るオートバイレースに興奮の極み。1985年の鈴鹿8時間耐久レースは'83年に引退したケニーロバーツが平忠彦と組み、資生堂テック21YAMAHAで復活した年でした。スタートで出遅れるも38週目にTOPに立ち、独走態勢!日も暮れ、ライトオン。あと残り30分でスローダウン、そしてリタイア。劇的なレースを制したのはホンダワークスのワインガードナー、徳野正樹。興奮と感動のうち、夜行バスで月曜の朝、東京に帰りました。人間というのは不可思議な生き物です。なんとその日のうちに、教習所へ中型二輪の免許を取りに行っちゃうんですから。もう31歳になっておりました。
もちろん周囲は大反対!「危ない」「いい歳して」「バイクなんか若い人の乗り物だ」等々非難轟々!!教習所でもティーンエージャーにおじさんが一人、浮く浮く。苦手の一本橋を3回目でクリア。こうして無事、中年ライダーの完成です。初めて乗ったバイクはFTRでした。ホンダの人から「これからはダートトラックの時代だ」なんてね。その時は、はやらなかったんですが、今またブーム。こっちもわからないものです。免許取立て親父は、もう少年のように休みになるとバイク三昧。その楽しさは仕事仲間、友人にも少しづつ伝染していったのでした。とろいおじさんおばさんのツーリング仲間の誕生です。よく、郵便配達のおじさんに抜かれたりして。そんな遅すぎたバイク生活を楽しんでいた頃、中年達はふと考え立ち止まる訳ですね。そうです、若者と同じライダーウエアは思い切り無理があるのです。当時のバイク業界はレーサーレプリカ全盛時代。原色の派手なウエアと今では信じられませんが、シュールなカラーの革ツナギが中心でした。街中を革ツナギで走ってる人一杯いたんですから。
誰からも無く「大人のバイクウエアがあれば、売れるんじゃないか」
ああ、悪魔の囁き。
おりしもバブル経済の入り口、中年の思い込みは恐れ知らず。私もアパレル業界のはしくれ、ライダー仲間もデザイナーを筆頭に多氏多才の連中が揃っていました。1987年8月29日南青山住宅街に大人の為のバイクウエアショップ(29歳以上対象という意味)
は中年ライダーの夢をのせてオープンしました。今思えばお洒落な店でした。レンガ職人が壁をレンガで積み、H鋼什器で、ハンガーバーは真鍮、床はフローリング。何と当時はやる気配だった6ポケットのビリヤード公式台もありました。肝心のウエアはラム革を中心としたライダーウエアには見えないレザージャケット、オイルコットンのブルゾン、Wフェースのニットウエア、そして真鍮の小物。レーサーレプリカ全盛の業界からは「馬鹿じゃないのか」「バイク知らない奴は怖いなあ」「綿のジャンパーなんか2スト乗ったら一発で油まみれじゃないか」等非難のオンパレード。やや自信喪失。それでも同じ思いを持っていたライダーは、けっこういましてそこそこの売り上げは上がりました。「僕、18歳なんですがダメですか?」なんて少年もいたり、付き添いだと思ってたお母さんが実は末っ子が成人になったんでバイクに乗るから買いに来たとか嬉しい事もたくさんありました。生意気な少年は一度結婚でバイク降りて、又乗って今も29に来ています、40近いけど。まあ誤算は当時レーサーレプリカ9:ネイキッド1の割合だったバイク業界が数年のうちに逆転してしまった事です。もう1割相手に創っていきたかったんですが。非難していた業界も手の平を返したように綿のジャンパー、リリースしたりして。
場所は恵比寿に移りましたが、こうして20年もやってこれたので幸せだったなあと振り返る今日この頃です。バイクはFTRからCDR、ブロス・・・そして今はオフロードでキャンプに行くのが楽しい日々です。相変わらず、郵便配達に抜かれてますが。 |
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